ROEに騙されるな? 〜 ROAを使って計算してみよう 〜
前回、株式の良し悪しを見極める指標のひとつとして、ROE(自己資本比率)をあげました。
が、実はROEが高いから、よい場合ではないこともあるのです。
ROEは、当期純利益 / 自己資本で求められますが、負債が加味されていません。
借入が多く、実は負債だらけの企業だった場合でもROEが大きく、見かけ上経営状態がよく見えてしまうことがある、というわけなのです。
そこで用いるのがROA。
こちらは総資産利益率;Return on Assetsで、
ROA = 純利益 / 総資産
で求められます。
総資本 = 負債+自己資本
ですから、たくさん借入(=負債)があると、ROAは小さくなる、というわけです。
具体的な数値を用いて計算してみましょう!
の場合、
ROE = 当期純利益 / 自己資本
= (¥80 / ¥700)×¥100
≒11.4%
となり、ROEが10%超えているから、結構経営効率いいんじゃん??となりそうですが、
ROA = 純利益 /総資本
= 当期純利益 / (負債+自己資本)
= (¥80 / (¥1300+¥700))×100
= 4%
となり、うーんなんだかパッとしないな、となるわけです。
こちらについても実際の数値を見て分析してみる必要がありそうですね。